前回お伝えした「自己理解」「仕事理解」を済ませ、ようやく求人情報を探す!となりました。そんなとき、「これぞ私にぴったりの仕事!」という求人が出てくるまで応募を見送っていないでしょうか。よりよい転職を目指すためには「これぞ」が来るまで待たないでください。多少興味を持った会社があれば先に応募し、数社面接を経験しておきましょう。理由は2つあります。
1つめは、面接の勘を取り戻すためです。ほとんどの方が前回の採用面接から数年経過しているのではないでしょうか。定期的に人事面談のある会社に勤めていた人は慣れてるかもしれませんが、それとはまた別物です。久々の面接の初回から、すぐに自分らしさを発揮するのは難しいものです。ですから、興味のある別の会社の面接を先に数社受け、受け答えに慣れておくのです。そうすれば是非採用されたい「これぞ」の面接で、最善のコンディションで自分をアピールできるはずです。
2つめは、「これぞ」案件が自分にとって本当にベストの選択かどうかを見極めるためです。自分が一番良いと思っているものも、他を見回すと意外とそうではなかったと感じたりします。先に受けた会社の面接で、業界の動向、条件、担当する仕事の内容、そして自分が話した内容を振り返りましょう。そこから「これぞ」案件が自分にとって理想の職場であると考えるのなら、他社の面接で得られた気づきを存分に活かせます。また、他社を訪ねたことが、より自分を求めてくれる会社に気づくきっかけになるかもしれません。
その会社が第一志望でもないのに、と遠慮する必要はありません。自分が「これぞ」と思っていなくても、訪問してみたらとても気に入ったから入社する、という人は少なくありません。「これぞ」にこだわり過ぎてよい結果を逃さないよう、あちこちの会社を回ってみてはどうでしょうか。